概要
きっかけのポスト でまくしたてた G915 X の内容を説明する記事です。
前作 G915 と比べて G915X は軸ブレが激減して Type-C 給電に対応、パームレストが無くても薄型だから問題なし、メカニカルだからタイピングしたときのアクチュエーションポイント (実際に文字が入力される点) もずれない、恐ろしいほどバッテリーの動作時間が長い、プログラマブルキー (マクロ用のキーみたいな) が左端に 5 個もあってカスタムできて便利、重量があってぶれない、Bluetooth でも接続できて複数台に切り替えて入力可能、同社製品のものであれば 1 つのレシーバーでキーボードもマウスも使える、キーキャップが PBT 樹脂で今まで通り二色成型だから印字も消えずテカらない、神
製品の公式ページは こちら
この製品は、薄型のゲーミングキーボードの火付け役となったシリーズの後継モデルです。相変わらず物凄く良いぞ。
説明いってみよー!
前作 G915 と比べて G915 X は軸ブレが少ない
キースイッチの改良によって、初代と言える G915 (JIS 配列では G913) と比べて劇的に軸ブレが減りました。
キーボードの任意のキーに指を置いて左右に軽く引っ張るようにスライドすると、若干横に動くと思います。これが軸ブレです。
軸ブレが少ないと、どの角度から押下してもすとんと引っかかることなく押し込めるわけで、打鍵感が非常に良くなります。
Type-C 給電に対応
前作 G915 は Micro-B で充電するものでした。もちろん頻度は少ないので別に問題は無いのですが、Type-C で充電できないデバイスが無くなりつつある今、持ち運んだりふとした瞬間に Type-C ではなく専用ケーブルが必要となるのは、若干面倒です。
Type-C と比べて安価、というのもありますが、3 万円を超える高級帯のキーボードとしては妥協してほしくないという本音もあり、ここが改善されたのは本当に嬉しいのです。
モバイルバッテリーとかスマホ用の充電器からぺーってケーブルを拝借すればおっけー👌なのですごく楽になりました。表裏を気にしないで良いのも素晴らしいね!
ちなみに...無線キーボードですが、PC と Type-C ケーブルで接続すれば、有線でも接続できます。これは初代と同じです。
パームレストが無くても薄型だから問題なし
薄型は最高だよ!!!
厚みのあるゲーミングキーボードは多数ありますが、薄型は初代が出た当時は本当に無かったんですが...初代が出た後から猛烈な勢いで売れて、今では各社から薄型が出てくるようになりました。
厚みは実は重要で、パームレストが無いと入力がやりにくいことがあります。高さが合わないと手のひらを浮かせて入力することになって、めちゃくちゃに疲れます。
ところがこのシリーズは薄型なので、適当なテーブルにポンと置いて、あとはそのまま使うだけで、普通のキーボードよりも圧倒的に高低差による疲労が少ないんです。
パームレストが付属するものもありますが、パームレストは別で持ち運ぶ必要があるので、ずれたり移動が面倒だったんですよね。特に無線キーボードは持ち運びも考えたほうが良いので、荷物が減るもの大きいです。
アクチュエーションポイントがずれない
押し込んでから実際に反応する深さのことを「アクチュエーションポイント」と呼びます。
メンブレンのキーボードはキーの内部にカップと接点があり、カップが押し込まれて基盤側とカップ側の接点が触れると入力されます。
ところが、このカップはシリコンでできています。温野菜用の畳めるシリコン容器などを思い浮かべていただくと分かるのですが、畳むときも開くときも、必ず同じタイミングで同じ場所がカクっと曲がる、ということが無いことがわかります。
ランダムな場所に折り目が付いたらそこを起点として一気に押し込まれてしまうので、押下圧も、折れ曲がって一気に接点が触れるまでのタイミングもずれてしまうんです。
一方でメカニカルスイッチは、ばねと接点です。ばねは勝手に沈まないようにするもので、接点には影響しません。
メカニカルスイッチの場合はメンブレンのような不安定さが無いので、必ず同じ深さで反応します。
結果、打鍵時に同じ感覚かつ確実に入力し続けられるので、入力ミスがメンブレンよりも確実に減らせます。
バッテリーでの動作時間が長い
ライティングの設定次第ではありますが、オフでもちゃんと印字が見えますし、オフの場合は 100 時間とか 200 時間とか持続します。
これが何を意味するのかと言えば、普通の人であれば満充電からバッテリー切れまでに 1 か月程度はかかるということです。
1 日 10 時間とか使えばもっと短くなりますが、無線キーボードだけど実質毎日充電が必要で有線で良かったな...なんてことにはならない程度にバッテリーの持ちが良いです。
プログラマブルキーがある
フルサイズのみですが、任意のキーやショートカットの組み合わせ、ファイル実行などのマクロなどを任意で割り当てられるプログラマブルキーがあります。
非常に優秀で、例えばバックグラウンドの Discord や OBS のマイクをワンタップでミュート・ミュート解除したりもできますし、定型文を一気に入力させることもできます。
タスクバーにはないが頻繁に開くアプリや、片手で押しにくいショートカットの組み合わせを 1 キーにまとめることもできます。
使い方次第ではありますが、活用すれば作業が劇的に効率化されることは間違いありません。非常におすすめです。
重量があってずれない
重いとも言えますが、据え置いて使うキーボードで入力中に滑っていくことが無いのがとても便利です。
軽いキーボードで滑り止めが無いとか小さいと、打鍵の微振動でどんどんずれていって入力しにくいので、ここは重量があって正解。
余談ですが重量の大半は重りで、バッテリーが巨大というわけではないらしいです。
複数台にレシーバー + Bluetooth で接続して切り替えて使える
付属の USB レシーバーで 1 台、そのほかに Bluetooth で何台かと連携しておけば、キーボード上部のスイッチでワンタップで別の端末に切り替えてキーボードで入力...などできます。
例えば PC とスマホで設定しておいて、スマホを SNS 用にするとか。デスクトップ PC とスタンドに置いたノート PC で設定しておいて、両方の端末でそれぞれの作業ができるとか。
あまり目立たないかもしれませんが、実はなにかと便利な機能です。
同社製品であればレシーバー 1 個でキーボードもマウスも OK
Logicool の一部製品は、レシーバー 1 個で複数の同社製品をペアリングして使えるようになっています。
例えば G PRO X SUPERLIGHT 2 と一緒に G915 X を使っているなら、前者向けのレシーバー 1 個を PC に挿して専用ソフトの G HUB で設定をすれば、キーボードも同じレシーバーを共用できます。
USB ポートが少なくても安心して使える、というわけですね!
キーキャップが PBT 樹脂になった (+ MX 互換の固定方法になった)
キーキャップ、キートップとも言いますが、これは要するに "A" とか "B" とか "Enter" とか書いてあるプラスチックの表面の部分です。
初代 G915 は ABS 樹脂を使っていました。これは安価ですが、摩耗によって長期間使うと表面がてかてかしてくるという課題がありました。
また柔らかい樹脂なので、初代のキーキャップの固定方法も相まって、清掃時の脱着で簡単に破損してしまう問題がありました。
今作の G915 X は、これがより硬い PBT 樹脂になっています。
耐久性が劇的に向上して表面がてかてかすることも減り、初代と同じくプリントではなく二色成型になっているので表面の印字が消えることも相変わらず無いです。
また、キースイッチが MX 互換になったことでツメ 2 つで引っかけていた初代と比べてハメるだけなので破損リスクが激減したほか、豊富なサードパーティのキーキャップで見た目を変えることもできるようになりました。